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Jose James @ Billboard Live Tokyo (2016/2/16, 2nd)

2016.02.22 Monday | by garahebi

Jose JamesがFacebook上でキャリアの新章突入を宣言した後、初の日本公演。

制作中の新作Love in a Time of Madnessのプレビュー・ツアーの一環でもあった。

そして、とある理由からこの日がやってくるのを指折り数えて待つほど楽しみにしていた。



今回に関してはいろいろと異例尽くしだったので、まずは本編が始まる前のところから言及しておこう。

 

バンドのメンバーがステージに登場する前、これまでにない演出が入っていた。
上方から降りてきたスクリーンに映し出されたのはTalia Biligが監督を務めたPeace Change Powerと題されたビデオであった。この名前を見てピンときたとすれば、一昨年のJose(以下、ホゼ)の来日公演の、夏の方のショーをご覧になった方でしょう。この年は春と夏2回来日公演を行ったホゼだったが、そのうちの夏に行われた、While You Were Sleepingを中心としたセットのツアーに帯同して、アルバムでBecca StevensEmily Kingが担当したパートを務めていた美しい女性シンガー。映像作品のディレクターを務めるなど、かなり多才な人のようだ。レコーディングアーティストとしては最近になってからTaliaと短く名乗るようになっており、少し前に新曲を発表したばかりだった。

今回のホゼの来日にまた帯同しているということは事前にSNSなどを通じて知っていたので、てっきりまたゲストとしてショーに参加するのかなと思っていたが、どうやらこの後の大阪公演も含めて一度もステージには上がらなかったようだ。なにか日本で新しい映像素材の撮影でもしていたのだろうか…

上映されたビデオの内容はというと、先述のツアーからホゼのレパートリーに加わっていたSam CookeA Change Is Gonna Comeのカバーのスタジオ録音版をバックに、Robert GlasperCorey King等、ホゼに近しい人物たちがメッセージボードを掲げている様子を次々に捉えた映像であり、そこにあるのはアフロアメリカンに対する警察官による暴力に対する静かな、しかし力強い抗議の姿であった。僕がこれまで見てきたホゼのショーではこういった導入自体が行われたことが無かったので、本人が登場する前のこの段階から今回はどうやら一味違うみたいだぞ、と感じ始めた。

今回のステージ上にはもう一つ初登場のモノがあった。

マイクスタンドに括りつけられたstar spangled banner、星条旗だ。もちろんファッションアイテムなどとして無邪気に持ち込まれたわけではない。先述のビデオ同様、今のアメリカが抱える問題に対して、我々の様な外国のオーディエンス、つまり他の国の人たちにも、このショーの間だけでもまず関心を持ってほしかったのだろう。

実は彼は今回来日するよりも前の段階、NYでのショーに向けてのリハーサル風景を捉えた動画の中で、星条旗の巻かれたマイクスタンドを映したものを投稿した際に、ハッシュタグ、#BlackLivesMatterを添えていた

MOOD #BlackLivesMatter #nyc (le) poisson rouge this Sat 6pm

Posted by José James on 2016年1月12日


これほどまでに彼が日本のショーでメッセージ色の濃い表現をしたところを見たことがなかったので、正直この投稿で目にした星条旗が日本のステージにも登場したことにちょっと驚いた。そして、本編スタート後の演出としてもこういった表現はなされていたようで、(僕の記憶が確かなら)開演1曲目ではステージ上をred lightで照らした後、2曲目には濃いblue、そして3曲目はwhiteで統一されていた。これもstar spangled bannerのカラーリングを意識したのではないかと思っている。

 

と、この辺りにまで考えが及んで思い出したことだけど、2月といえばアメリカではblack history monthだ。

と言っても、これまでの彼の来日公演、特にBillboard Live Tokyoでの公演はタイミングとしてはSt. Valentine's Day前後だったこともあり、MCの内容などはバレンタインネタがほとんどだった。では、なぜホゼはここにきてBHM色の感じられるパフォーマンスを行ったのか。

その答えは昨年の夏から公開が始まった映画Straight Outta Comptonがなぜ大ヒットしたのかという問いへの答に近いものがあるのかもしれない。LA暴動の引き金となった白人警官によるアフロアメリカンへの暴力、という当時の構図と何ら変わらない事件が今、またニュースのヘッドラインを何度も賑わせているからだろう。2015、2016年の今の人たちにとっても、relevantな話題なのだ。

そして大統領選挙では白いアメリカ(AmeriKKKa)の象徴ともいえる変な髪型のDonaldおじさんが旋風を巻き起こしている。(彼の異様さはもちろんだが、何よりも、今のアメリカは彼に投票している人がたくさんいる国であるという事実に背筋が凍る。彼が勝利しなかったとしても、多くの支持者がいたという事実は変わらないのだから。)


実のところ、この辺りの話題をアーティストが公の場で表現する傾向はもう少し前から高まっていた。このショーの直前に話題となったスーパーボウルのハーフタイムでのBeyonceFormationのパフォーマンスは日付が近すぎるとしても、例えば昨年のJanetの来日公演からもその傾向は感じ取れたことだった。彼女の「アフロアメリカンとしての私」表現はjanet.収録のNew Agendaあたりから顕著になっていたが、最新作UNBREAKABLEからのShould've Known Betterでのライブでの振付には、右手で握りこぶしを作り何度も突き上げる動作が含まれていた。ダンサーたちの衣装も黒で統一されていたので、all power to the peopleなんて言葉が頭をよぎったものだった。演出としてはステージの上から下まで巨大な半透明のスクリーンで覆い、そこに映像を映し出すという大掛かりなものだった。そこで使われていた映像には、グローバルな問題を捉えたカットもいくつかあったものの、メインはほとんどアメリカ国内のことであり、まさにblack lives matterが本当に訴えたい内容なんだろうなというのは日本にのんきに暮らす自分たちにだって伝わってきた。

 

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といったことを踏まえたうえで、話をホゼに戻そう。

曲間のMCにおいても彼は特定のフレーズ、BLMだとかCan't Breatheだとか直接的なものは使っていなかったが、矛先は明らかだった。それが最も分かりやすかったのがPark Bench Peopleのupdatedバージョンとでも言うべきパフォーマンス。これまでは自曲であるBLACKMAGICと組み合わせることは多かったが、他のアーティストのラップ曲と組み合わせることはなかった。

ところが今回はBLACKMAGICは省かれ、その代わりにDead PrezのアルバムLet's Get FreeからのPolice StateBehind Enemy Linesの2曲のカバーがミックスされる形で、お馴染の歌唱ターンテーブリスト的パフォーマンスが行われた。

先述のLet's Get Freeで有名な曲といえばHip Hopとなると思うのだが、あえてこの2曲。ということはやはりテーマで選んでいるということになるだろう。ホームレスが増えていることへの無関心や、ここは警察に支配された国だと訴えるPolice State、そしてゲットー育ちのアフリカ系アメリカ人と刑務所の、入りやすく逃れがたいという不条理な関係を、Black Panther PartyのFred Hamptonの息子、Fred Hampton Jr.の話と絡めたBehind Enemy Lines。確かにどの国にも規模の差はあれ、起こっていることではある話題だろうけど、主にどこの国の話をしたいかは明らかだ。

そして、これらの曲とも共鳴する静かな怒りが根底にあるからだろうか、この曲でのパフォーマンスを頂点として、今回のショーでのホゼ・ジェイムズの声に込められた熱量は、今まで僕が見てきた中でも群を抜いて大きかった。

(これはおそらく、これまでバンド仲間としてスポットライトをシェアしていたTakuya Kurodaさんの不在、あるいはEmily KingTalia Bilig等のゲストの不在により、ステージ上で主役となる時間をホゼが一手に引き受けていたという役割の変化によるところもあるだろうけど、それだけではないはずだ。)

 

今回のショーにおけるJose Jamesは、パフォーマーとして完全に一皮むけたという印象を残した。

 

さて、冒頭で「とある理由からこの日がやってくるのを指折り数えて待つほど楽しみにしていた」と書いたが、その理由についてもそろそろ触れておこう。

あくまで個人的な感想だけど、ここ2年ほどの彼のショーは、リハーサルよりもずっと前に企画があるものという印象が強かったんですよ。ひとつ前のBillie Holidayに捧げたYesterday I Had The Bluesを中心にしたショー、その前のWhile You Were Sleepingリリース後のツアーでのギタリストが参加したステージ、そしてもうひとつ前、通算で3度目となるNo Beginning No Endを中心としたステージでのストリングス導入…企画色だけではない。ライブならではの熱さや即興性よりは、円熟や洗練を目指したかのような内容が続いてもいて、一瞬一瞬では興奮できることはあるのだけど、どこか閉塞感、さらには食い足りなさすらも感じていた。

たとえば僕が初めてホゼのパフォーマンスを見た2012年、No Beginning, No Endのリリース直前のショーのような驚きや興奮、ライブならではのスリルに飢え始めていたわけだ。

そういった意味でも、アルバムとアルバムの狭間となったタイミングに行われることになった今回の公演にはものすごく期待をしていた。新曲に新メンバーでのバンドとの共演…

 

そして、今回その期待に応えてくれたbrand new Jose Jamesの姿にはかなり痺れた。

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そういえば、今回はSolomon Dorsey(以下、サロモン)以外のバンドメンバーが全とっかえとなったこともずっと気になっていた。

先述の食い足りなさの原因には、個人的に毎回観るのが楽しみだったドラマーのRichard Spavenのsolo演奏の機会が減っていったこと(恐ろしいことに一度もない回すらあった…!)も含まれていたのだけど、ある程度固定されていたメンバーが、各自のソロ作品のリリースを機にどこかの国のアイドルグループよろしく卒業したというのであればかなり寂しいなとも思っていた。

さらに、最近のホゼは行く先々で今のメンバーが最高であり、dream teamであると言っていたのだからハードルも高くなるわけですよ…

…すみません、まさにその通りでした。

 

新規となる二人に触れておくと、ピアノ/キーボードの大林武司(Takeshi "T-Cash" Ohbayashi)さんは、今がNew Century Jazz Quintetの中心メンバーとして知られているところだが、もっと前からTakuya Kurodaさんのバンドメンバーとしてもやってきた人なので、ホゼとも面識はあったのだろうし、なくてもKurodaさんを介してスムーズに入りこめたのかもしれない。Nate Smithに関してはかなりのベテランであり、ホゼとも過去にライブで一緒にやったこともある。制作側に回ることも多い人で、たとえばMJHeaven Can't Waitのプロデュースや共作者としてもクレジットされている人だったりする。

そんな彼らが加わったばかりでバンドとしてここまで有機的に機能するとは!

期待をはるかに上回るパフォーマンスだった。

 

そういえば以前のホゼのライブでは、彼こそがバンドマスターであり、ソロに入るタイミングなどのキュー出しも行っているところがあった。ところが今回のバンドでは、ある程度は指示もしていたけどそこまで目立ってはいなかった。やるべきこと、やるべきタイミングがバンド全体で理解できている度合いが非常に高いように見えた。また、ソロ演奏中のネイト大林さんの間でのアイコンタクトが多く、ホゼの指示等を介さない形でのバンドメンバー同士での横のつながりがこれまでのメンツより強く感じられたのは確かだった。おそらくホゼがベストと評しているのは個々がどうこうというよりは、1バンドとしてでしょうね。

もちろんこのメンツに黒田さんあたりが入っても機能はするだろうけど、今回は彼のソロの時間を割いてでもやりたいことが多かったのかもしれない。改めて振り返ってみて、今はそういう解釈をしている。
 

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さて、例によってライブの流れを時系列順で振り返ってみます。


まずビデオ上映が終わるのに合わせてメンバーが一緒にステージ上に登場。

左からTakeshi Ohbayashi、Jose James、Nate Smith、Solomon Dorsey
大林さんの目の前には積まれた鍵盤群があり、そこの一番上には白と赤の小ぶりのシンセが1台ずつ並ぶ。たぶんヤマハ。

(この日はカジュアル席から観たので、たぶんどまりです…)
さらにネイトのいる方向を向いた形に置かれていたのが大きめのキーボード。左右逆のL字に配置されていた。

こちらは主にピアノの音が欲しい時に使われていたが、ほとんどが手前側2段目の中サイズの鍵盤が活躍していた。
その右隣にホゼが立ち、星条旗の巻かれたマイクスタンド。ステージ中央ではなくやや左だったか。

登場時は赤いレザージャケットを着ていた。そして彼の近くには赤いギターが用意されていた。

やや右奥にドラムセットがあり、ネイト・スミスが陣どる。昨今のドラマーと比べるとすっきりとした見た目のセットだ。

右端におなじみの熊さんベーシストサロモン。他の楽器などに合わせたのか眼鏡のフレームの色は赤。

これまではこういうステージ上の配色はあまり頓着しない人たちだと思っていたので、シンプルながらこの赤での統一っぷりは非常に印象深かった。

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1. It's All Over Your Body - BLACKMAGIC - It's All Over Your Body
もう1音目からして今回は違うぞ、と思わせた。この曲のイントロといえば、なんといってもChris Daveによるディレイのかかった1発目のスネアが印象的であり、これまでのライブにおいてはRichard Spavenも極力その録音版に倣った音を出すようなセッティングにしていた。

ところが今回、Nate Smithのセットはこのディレイに限らず、あらゆるエフェクトを足すためのツールのたぐいは排除されていたようだ。全編を素の音で勝負!という潔さ。

今年に入ってから先に行われた同じBillboard Live TokyoでのChris Dave & The Drumhedzbirdの公演で、どれだけ多彩な音をテクノロジー込みでドラムセットから出せるのかを追求したかのようなパフォーマンスを立て続けに観ていたこともあって、今回のネイトのパフォーマンスには特に新鮮さを感じた。どんな音が鳴っているかより彼が何をしているのかに目がいった。この曲だけではないが、彼のスネアの力強さはショー全体でも際立っていた。
曲は途中でシームレスにBLACKMAGICへ移行した。考えてみたらこの曲が他の曲と混ぜずにストレートに演じられたのを聞いたのは久しぶりかもしれない。そして早くも大林さんによるソロも聞けた。メロウなオルガンの音に心が安らぐ。

最後にまたIt's All Over Your Bodyに戻って終了。

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MC: メンバー紹介後、例の「今のメンバーがベストで、僕のdream teamなんだ」という発言が飛び出した。

どのショーでも強調していることなのだろう。
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2. Who Is He (And What Is He To You) [Bill Withers]
ベースが印象的なこの曲では、なんとそのベースラインを、かなり細かい譜割の別のもの(元ネタがあるのか不明)に入れ替えてサロモンが弾き続けていて、ホゼが歌い始めるまで何の曲かすら分からなかった。カバーは基本的に忠実にやることが多い人たちだというこれまでの認識もここで吹っ飛ばされた。
そして、サビだけでなく、その前のDadgumitのところからホゼサロモンがハモるのも新鮮だった。

伊達に長年やっていないなと思わせる流石のコンビネーションだった。

3. Ain't No Sunshine [Bill Withers] - Grandma's Hands [Bill Withers] - Park Bench People [Freestyle Fellowship] - Ain't No Sunshine [Bill Withers]
同じ人のカバーで固め打ちするホゼ

この曲は2012年にiTunesでも音源の一部がEPとしてリリースされたことのある、LondonでのiTunes Festival(この時のベーシストはなんとPino Palladino!)において披露されていたがEPには含まれていなかった曲でもある。

途中から、やはりビルの代表曲であるGrandma's Handsに移り、途中で「歌ーンテーブリスト」パフォーマンスを行い、何度か同じフレーズを繰り返し、途中でチラリとPark Bench Peopleを挟んだ後、またAin't No Sunshineへ戻って終了。早くも本領発揮か!と思いきや、次がもっととんでもなかった。こっちはウォーミングアップでしかなかったわけだ…

4. Park Bench People [Freestyle Fellowship] - Behind Enemy Lines [Dead Prez] - Police State [Dead Prez] - Park Bench People - Nate Smith Solo - Takeshi Ohbayashi Solo - Behind Enemy Lines - Police State - Park Bench People

 

やはりJose Jamesという人の頭の中にはDJがいる。レコードやターンテーブル、ミキサーは見えないのだが、音声は彼の喉から出力される。クロスフェーダーや針の動きは腕の動きで可視化される。ってこの辺のことは以前のライブレポで書きましたね

hip hopを聞いて育った世代の中にはその感覚をステージ上で発揮するアーティストも少なくない。その考え方をどう表現するかの違いが表に出るのだが、どれも同世代のファンにとっては見ていて楽しくて仕方がない。

たとえばMayer HawthorneThe Countyというバンドと一緒にcrossfadeやcut-inの手法をそのまま楽器での演奏に落とし込むことで、頭の中にある聞いていて気持ちがいい流れを再現する。ちょっと上の世代になるがJanetは文字通りDJを起用してツナギの部分をやらせ、残りの部分はすべてバンドに委ねていた。ホゼの場合は頭の中のアイディアを自らの歌声を使って鳴らし、バンドにそれ以外のパートをサポートさせる。

もちろんついていくバンドのメンバーは大変なのだけど、ネイトは柔軟にヒップホップのリズムパターンを再現してキープし続ける強靭さと感覚を持ち合わせ、それはスネアの程よい重さと硬さを伴った音として現れていた。前任のリチャードはネイトと比べたら若い世代であり、より新しいタイプの打ち込みであるドラムンベースやダブステップ以降の音も生演奏での再現ができるのだが、ネイトに比べるとより繊細な音になってしまう。今回ホゼがやりたかった音はネイトにやらせた方が合っている、そんな判断ではないだろうか。ソロ演奏でスネアを鳴らし続けながらクローズド・ハイハットを執拗に、時には変則的なフレーズも混ぜながら叩くネイトの音は繰り返されるほどに中毒性が増す魅力(dopeness)があった。

 

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MC:「(次の曲は)会場にいる女性の皆さんに」

ここまであまりにも男臭い選曲とパフォーマンスが続いていることを意識してだろうか、ムードをやわらげる選曲が入る。

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5. Come To My Door

No Beginning, No Endのリリース前年かセットリストの常連となったこの曲。毎回、歌う前か後いずれかで作者であるEmily Kingの名前を出すあたり、ホゼの律義さがうかがえる。ファンにとっては中盤以降のコーラスに参加するサロモンはおなじみの存在だったが、実はこの辺りから彼がこれまでの地味系ベーシストの枠を超えた、ハイレベルなユーティリティ・プレーヤーぶりを発揮し始める。

 

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ここで譜面台を見ながらホゼサロモンが次にどの曲をやるのか相談するような光景が見られた。

ホゼがぐいぐいとバンド全体を引っ張っていくこれまでのショーでは見たことがない。

どうやら本当にこれからどの曲をやるのかも、その曲をどのようにやるのかも固まっていない時期であることがうかがえた。

こういったところを見られるのはこの新作の製作中、リリース前の時期だけなのだけど、とてもワクワクする。

待つことが全く苦にならない珍しい瞬間でもある。

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MC:ここまでアメリカやそれ以外の国、世界中の人々が直面している日々の生活の中でのstruggleについて歌ってきたけど、今からは作曲中だったりレコーディングしたばかりの曲もやるよ。

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6. I'm Yours (a new song from the forthcoming album Love in a Time of Madness) 

ライブで一足早く、リリース前の新作に収録予定の曲が聞けるのは現在進行形のアーティストのファンにとって至上の喜びだ。

非常に美しいバラッドで、カバー以外のホゼの曲としては初かもしれない。歌いだしがファルセットだった。

そしてそれ以外の部分も比較的高いキーで歌われた。

さらに驚いたのがSolomonの関わり方で、ベースを置いてchorusのみで参加していた。

ここまで音数が絞られた中で聞くと、ある程度は知っていたはずの彼のソフトな声質の良さがさらに際立っていた。

この曲のパフォーマンスでなぜ彼だけがこれまでのバンドから残ったのかが分かった気がする。


7. Let It Fall (a new song from the forthcoming album Love in a Time of Madness)

ライブで一足早く、リリース前の(略

bluesやcountryのようなテイストを持つ楽曲。

ここでもまたサロモンに驚かされた。ギター弾いてた。ベースじゃないんだよ。

そりゃ両方弾けるのは珍しくないけどやっぱりベーシストとしてずっと見てきた人だからあのホゼの派手な赤いギターを彼に構えられたらビックリするってば。


8. Live Your Fantasy (a new song from the forthcoming album Love in a Time of Madness)

ライブで一足(略

が、個人的には今回披露された新曲3つの中では一番リアクションに困った。

いわゆるちょっと前の流行だったディスコ/ブギーのリバイバル的なノリを持つ曲で、歌詞にしてもその当時の曲のテイストを出すためか、敢えてだろうけどもひたすらシンプルで、さらに言ってしまえばありがちなフレーズが使われている。うーん。

…こういうのをホゼが今やる必要あるの?頭の中ではこの疑問がずっと巡っている。

 

(以上3曲の新曲のタイトルは全部ライブの後にホゼ本人に直接教えてもらいました)


9. The Man Who Sold The World [David Bowie]
David Bowie没後のトリビュート・パフォーマンスの音源が以前からsoundcloudで公開されていたこともあり、この曲はまあ今回やるんだろうなとは思ってたのであまり驚きはなかった。そもそもその音源だってライブの模様を録音したものだったわけで、新鮮な感じはあまりなかった。普段の彼とは違って歌が不安定というかちょっとハズれ/し気味なのは、ストレートにカバーしているのではなく、Curt CobainMTV Unpluggedでの歌い方を経由してのことなのかなとは思っている。

 

10. Trouble
最後にこの曲を持ってきて大団円。

これまでは日本ではアンコールでほぼ必ずと言っていいほどPromise In Loveを持ってきていたのに対して、個人的には確かに好きな曲ではあるけども、そろそろこの曲でなくてもいいんじゃないかなと思いつつあったので、今回敢えてアンコールなしで終わってくれたことに驚くと同時に感謝もした。完成度の高いこの曲はこれからもセットリストは外れないと思うし、この曲で締める形が定着すれば、それはショー全体の締まりがよくなると個人的には思っております。

まあ個人的にはやはりDead Prezの曲のどちらかあるいは両方がかつてのPark Bench Peopleの様にアルバム収録曲へと昇格するのかどうかが一番気になっています。もしも収録されれば、ラップしているホゼが聞ける音源としてはJ.A.M.とのJazzy Joint以来となるはず。


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<Setlist>
0. Video "Peace Power Change" (Director: Talia Bilig, Music: A Change Is Gonna Come by José James)

1. It's All Over Your Body - BLACKMAGIC - It's All Over Your Body
2. Who Is He And What Is He To You (Bill Withers)
3. Ain't No Sunshine (Bill Withers)- Grandma's Hands (Bill Withers) - Park Bench People (Freestyle Fellowship) - Ain't No Sunshine
4. Park Bench People (Freestyle Fellowship) - Behind Enemy Lines (Dead Prez) - Police State (Dead Prez) - Park Bench People - Nate Smith Solo - Takeshi Ohbayashi Solo - Behind Enemy Lines - Police State -
Park Bench People
5. Come To My Door
6. I'm Yours
7. Let it fall
8. Live Your Fantasy
9. The Man Who Sold The World (David Bowie)
10. Trouble

 

*Much props to Jose James himself for kindly telling the titles of new songs right after the show!!

 

 

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(2016/02/28:追記)

その後、Joseにより本文中で言及したNYでのライブの様子が垣間見られるビデオがアップされていたのでこちらも貼っておきます。(監督はやはりTalia)

今回の3曲以外にもNo Justice No Peaceという新曲も披露されていますね。

No Justice No Peace

Let It Fall

I'm Yours

Police State

Live Your Fantasy

 


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2017.10.16 Monday | by スポンサードリンク

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